古屋圭司通信

去る28日から30日まで、拉致議連の平沼赳夫会長と共に、一泊三日の強行軍で出張した。
6-2.JPG目的は、自民党拉致問題対策特命委員長ならびに拉致議連事務局長として、オバマ政権ならびに上下両院の中心的人間に、拉致問題について我々日本の立場を改めて理解してもらい、解決のために日米の協力を要請するためだ。
9-2.JPG現地の滞在時間はわずか24時間。日本時間の28日11時に成田を発ち、現地時間の28日11時にワシントン着。昼食もとることなく、28日当日と29日の午前中に精力的に面談をこなして、29日の昼にワシントンを発つというハード日程だ。国会の都合などでこのような日程にならざるを得なかったが、同行した若手同志参議院議員や拉致被害者家族会の飯塚代表などは、引き続きワシントンに滞在して、我々日本の立場を関係者に訴えている。
会談した主な関係者は次のとおり。
・ アーミテージ元国務副長官
・ ブラウンバック上院議員(共和党)
・ ローラバッカー下院議員(共和党)
・ ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)
   ベイダー大統領補佐官兼上級部長、ラッセル日本・朝鮮部長
・ 国務省
   ボスワース北朝鮮政策特別代表、キム六者会合担当特使
・ ウェッブ上院議員(東アジア太平洋問題小委員長、民主党)
・ ケリー上院外交委員長(民主党)、ジャヌージ補佐官
我々からは、
1) ブッシュ政権最後に、ライス国務長官・ヒル次官補主導で北朝鮮へのテロ支援国家指定解除したのは誤りであった。北朝鮮に対しては、我々の経験上宥和政策は何の効果もない。経験則上もはっきりしている。厳しく対処すべし。
2) ブラウンバック上院議員などが、提案しているテロ支援国家再指定法案を民主党議員にも協力を得て、是非議会への提出の要請。
3) 日米はもちろんのこと、日米韓の連携が極めて重要である。日本は拉致問題についての国民的感心は極めて高く、かつ厳しい制裁に賛同する世論は80%近い。米国が拉致問題を置き去りにして北朝鮮と交渉開始することは、日米同盟に深刻な歪を生じさせかねない。拉致-核-ミサイル問題を包括的・一体的に取り組む重要性。
4) オバマ大統領は、人権に強い認識を持っている。かつ、2005年にイリノイ州選出の上院議員当時、韓国系アメリカ人のキム・ドンシュク牧師が中国国境で拉致された事件が解決しない限り、北朝鮮へのテロ支援国家指定は解除すべきでないと国連大使宛ての警告文に署名をしている。
などを関係者に強く訴えてきた。相手は、我々の主張に充分耳を傾けてくれたと思う。オバマ政権が誕生して3ヶ月が経過し、対北朝鮮政策に携わる人事がほぼ固まったので、強行軍をおして訪米した次第だ。今後は、上下両院の議員交流を加速して、我々日本の立場を堂々と伝えていく必要がある。

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