古屋圭司通信

 去る26日、安倍総理施政方針演説で通常国会が開会した。
 施政方針演説での安倍総理の基本的理念は、「戦後体制(レジーム)の大胆な見直し」を柱にすえている。憲法改正に向けた踏み込んだ発言や、教育再生を安倍内閣の最重要課題と位置づけたことなどは高く評価したい。
 また、外交政策においても、昨年秋の就任早々に日中首脳会議の再開を実現したが、一部には安倍総理の基本的政治理念に封印をして変節したのではないかとの批判も沸き起こったことを念頭においてか、本年早々の欧州訪問を取り上げ、いわば自由・民主・人権・法の支配という普遍的価値を柱とした「価値観外交」、即ち、主張する外交を推進しようという姿勢に私は注目したい。近々、この外交戦略をバックアップすべく、このような価値観外交を推進する議員の勉強会を発足したいと考えている。
 一方、地方と都市あるいは強者と弱者との格差拡大の問題については、あえて「格差」という言葉を使わず、勝ち組と負け組みが固定化せずに、挑戦する意欲のある人にあらゆるチャンスを提供していくための総合的支援を謳っているが、やや力不足の感は否めないと思う。だからこそ、我々与党・自民党として、地方再生のための総合対策を徹底していく必要性を改めて痛感している。
 本会議での代表質問を経て、来週からは予算委員会に議論の場は移っていくが、残念ながらメディアでは、本来の政策論よりも事務所費の問題がさかんに報道されている。この事務所費問題は与野党議員がその対象となっている。政治と金の問題は古く、また新しい永遠の問題であるが、今回の問題のように法律に不備があればその是正をはかっていくべきであり、早急に法律改正につき検討すべきだと思う。
 さて話は変わるが、私は先週末、14ヶ月ぶりに自民党岐阜県連の常任総務会に出席した。今回は、昨年末に復党以来初めての出席となった。参加された常任総務のメンバーの多くから歓迎されたことは、私にとってもありがたいことであった。
 この会議で、7月の参議院選挙には、現職の大野つや子氏の公認申請とともに、一昨年の衆議院選挙で苦杯を舐めた藤井孝男氏の推薦申請を決定した。今回は、なんとしてでも両氏の当選を目指していかなくてはと念じている。今夏の参議院選挙は厳しい闘いが予想されており、時の情勢によってはおそらく数議席の争いになるではないかとも予想している。だからこそ、我々岐阜県連が大きな役割を担っていかなくてはならないと念じている。

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