古屋圭司通信

月例経済報告08年2月号

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2008年02月25日

拝啓
 時下ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。いつも温かいご指導ご支援を頂きましてありがとうございます。
 今月の月例経済報告の基調判断は、1年3ヶ月ぶりに下方修正され「景気は、このところ回復が緩やかになっている」となりました。サブプライムローン、原油高や建築基準法改正の影響で景気の下振れリスクが高まっていることを指摘しています。http://www5.cao.go.jp/keizai3/2008/0222getsurei/main.html
 サブプライムローンによる金融機関への直接の影響は、米国と比べてそのボリュームが桁違いに小さいことから、深刻な状況には至らないとみられていますが、問題はサブプライムによる米国の景気後退が、今日本経済を牽引している輸出関連産業を直撃することです。特に中小企業を取り巻く経営環境が厳しいことから、2月20日に政府は「年度末に向けた中小企業対策」を取りまとめました。(資料は、概要詳細をご覧下さい)自民党では、まずは来年度予算を成立させた上で、政務調査会にて地方の実情を踏まえた思い切った景気対策を打ち出したいと考えています。
 国会は、1月31日に衆参議長の斡旋により、大混乱はぎりぎりのところで回避されました。今、衆議院においては予算ならびに関連法案の審議が大詰めにきています。懸案である道路特定財源について野党の主張は、25円税金を下げる、一般財源化する、地方に迷惑は掛けない、必要な道路は作る、の4点です。果たしてこの相矛盾する方程式を解くことができるのでしょうか?
 ガソリン値下隊と称した運動はあまり世間から受けが良くないので、国会ではアロマテラピーやマッサージチェアなどの購入に象徴される無駄遣いや、10年で59兆円という中期計画の妥当性などを問題にしています。無駄遣いは早急に是正していかなくてはならない問題であることは当然ですが、中期計画については3月末までに結論をだすことは不可能です。
 先程指摘した4点を解く方程式即ち代替案を、野党は国会に提出し、議論していくというのが筋なのではないでしょうか。にもかかわらず、いまだ代替案はでてきていないのが実情です。
 2月中には衆議院を通過させ、3月の一ヶ月間じっくり時間を掛けて大いに参議院で議論してもらい、議論を経て採決をするのが国会の責務です。その結果、原案が参議院で否決されれば、憲法の規定にしたがって衆議院で再議決を行い、法案を成立させるのが与党の責務と考えます。法案が成立しなければ、道路建設・維持の問題にとどまらず、地方自治体の財政運営に深刻な影響を与えてしまうだけではなく、肉や乳製品などの生活関連商品、 自動車や住宅などの軽減税率がストップしてしまうという悪影響が出てしまいます。結果として国民の皆様に大混乱とご迷惑を掛けることになります。これだけは、絶対に避けなければなりません。
 今後とも、尚一層のご指導ご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
敬具

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