北朝鮮は、5月25日、国連決議や六者会合共同声明に明確に違反し地下核実験及びミサイル発射を強行した。今般の暴挙は、我が国を含む北東アジア地域の平和と安定を損なうものであり、断じて容認できない。
そのため、わが党は、昨日、北朝鮮に対する抗議の国会決議の成立を図るとともに、「北朝鮮の核実験・ミサイル発射等に対する与党声明」を発表した。
加えて、これまでも北朝鮮は昨年8月に合意した拉致に関する再調査を実施せず、不誠実な対応をとってきたばかりか、本年4月にはミサイル発射を強行している。
私が委員長を務める自民党拉致問題対策特命委員会は、4月7日、政府に対して新たな6項目の制裁措置を申し入れ、政府は制裁期間の6ヶ月から1年への延長など3項目の制裁措置を実施した。しかし、以下の3項目の制裁措置は、未だ実施されていない。
したがって、28日夕刻、私は官邸に河村官房長を訪ね、政府に対し下記3項目の追加経済制裁の完全実施を強く求めた。
①貿易に関して、全ての品目の輸出全面禁止
②北朝鮮に対する輸出入の制限、又は金融面の措置違反を犯した外国人船員
の乗員上陸及び在留外国人による北朝鮮を渡航先とした再入国の原則禁止
③朝鮮総連及び関連団体施設への固定資産税の減免措置に関する各地方
自治体への総務省の通知等による指導強化。
私は総連系在日朝鮮人への北朝鮮を渡航先とする再入国許可禁止は、核、ミサイル技術の流出を抑える点でも多大な効果があると考えている。
北朝鮮の弾道ミサイル開発に在日本朝鮮人科学技術協会(科協)所属の在日朝鮮人技術者が協力していることは、専門家の間では周知のことである。
科協は大学や企業の研究者や医師ら約1200人で組織され、朝鮮労働党の工作機関「対外連絡部」の直轄下にあり、従来から北朝鮮の核ミサイル開発などとの関係が指摘されている。
今回の核実験に対して我が国はヒト、カネ、モノすべてを止める全面制裁を発動すべきだが、特に、すべての在日朝鮮人の北朝鮮渡航を禁止して技術流出を止めるべきであると考える。
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