古屋圭司通信

 政策集団「のぞみ」では、本日の会合で<日中歴史共同研究>について、議論を行った。
 報告書の中身はすでに報道されているので省略するが、作成にあたって、当時の安倍元総理が構想した当初の意図とは、まったく異なった結果を招いてしまった。中国側の意図的な働きかけが、それぞれの学者の視点からの見解を大きく逸脱してしまった。
 改めて、この研究は失敗だったと考える。したがって、
・この共同研究は、学問ではなく政治の手段であった。
・これは学問をゆがめるものである。自由主義国の学問は政治から自立している。
 そのような学問を、政治の道具としてしか扱わない全体主義独裁国家の管理下
 におくような政治の結果なされたのが、この共同研究である。こうした政治は根
 本的に間違っていた。
・真摯な学者ならば、このような共同研究をおこなうことを拒否すべきであった。
 それば学問の自由を守ることである。今回の共同研究は学者の側にも、大きな
 汚点を残した。
・ したがって、わが国は、中国との歴史の共同研究は行うべきではない。
 それは、中国が歴史を外交の道具とするためにあらゆる手段を講じてくることが
 改めて明らかになったからである。わが国憲法に保障された学問の自由もまも
 ることができない。
・知的財産権保護の観点からも、中国との自然科学などあらゆる共同研究につい
 ても、十分な注意を払うべきである。
 これが、「のぞみ」の結論だ。
 政権交代という現実がこの報告書の内容にも影響を与えたこと、すなわち有形・無形の圧力や働きかけがあり、これに明確に反対の意志を示していなかったことは否定できないのではと疑われてもやむないのではないか。
              のぞみHP http://www.nozomi-nippon.jp/

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