LGBT理解増進法案について
カテゴリー:未分類
2023年05月16日
*長文ですが、是非ご一読ください。
LGBT理解増進法案について
今日の自民党総務会において、平場の会議等にて慎重論を謳ってきた議員も想いはあっただろうが、特に異論を挟むことなく承認された。
先週金曜日の党会議で強引に議論を引き取った印象を与えたことは極めて残念だ。萩生田政調会長もこの点については、率直に認識しており、これから丁寧に説明していくと言明している。
この間、私の事務所にも多くのメールやSNSで抗議の意見を沢山いただいている。中には首を傾げたくなるような内容もあるが、私は真の保守主義者として、自民党の基本的考え方に従い、多様性をお互いに認め合うとの視点で取り纏めた。各政党との交渉過程で、詳細な内容を開示できなかったことは率直にお詫び申し上げるが、正しい理解をしていないことによる一方的な批判には残念な気持ちだ。
そして、多くの保守論壇の皆さんにも説明申し上げ、大筋の理解はいただいていることを申し添える。故安倍元総理と深い親交のあった保守の論壇の小川榮太郎氏の今朝のSNS( https://www.facebook.com/eitaro.ogawa/posts/6476253519134081 )は、端的に表現していると思います。ぜひご覧ください。
我が党の基本的な考え方は、平成28年5月24日に策定した「性的指向・性自認の多様なあり方を受容する社会を目指すための わが党の基本的な考え方(平成28年5月24日)」に記されている。
当事者はもちろんのこと、大多数の非当事者の人権を守ることが大前提にあるのだ。
その簡単な概要は、
<歴史的経緯> 日本は中世より性的指向の多様な在り方については寛容であった歴史的事実がある。
<現状と認識> 現状では社会の理解が進んでいるとは言えない。
<我が党の取組み> 平成28年に特命委員会を設置し、当事者が自分らしい生き方を貫ける社会実現のための必要な措置を検討するとともに、全ての国民の人権を等しく守れる。
<目指す方向性> カムアウトする必要のないお互いに自然に受け入れられる社会の実現。性的指向・性同一性の多様性を認め受容することは、性差そのものを否定する「ジェンダー・フリー」論等とは全く異なること。従って、性的指向・性同一性に関する正しい理解増進を目的に立法措置を目指す。
以上のような基本的な考え方をベースに理解増進法の策定を進めた。
2年前に超党派議員連盟にて合意された内容は、上記の基本的考え方からは逸脱しており、かつ党の正式な手続きは行われていない。党が承認した考えは平成28年の基本的考え方だ。
しかも、当初の案よりもさらに抑制的に取り纏めていることだ。
改めて強調したいのは、我々が目指すのは理解増進であって、一部急進的野党等が主張する差別禁止とは基本的に全く異なる別物なのだ。
そして、この考え方は、故安倍元総理とも度々相談し同意しているものなのだ。
この基本的考え方に基づき、性的指向及び性同一性の多様性に関する国民の理解の増進に関する法律案をこの度、党の総務会にて承認した。
その内容は、多くの皆さんから指摘いただいた懸念を払しょくしており、かつこの法案はむしろ自治体による行き過ぎた条例を制限する抑止力が働くこと等強調したい。
また公衆浴場等での対応についてもこの法案の有無にかかわらず当局による対応は不変であり、今だけ女性と主張する男性が女湯に入ってきても対処できないということはあり得ないのだ。何故なら、この理解増進法は何ら新たな義務や行動規制をするものではなく、現行の公衆浴場法や刑法での対応に変わりはないのだ。
もちろん今後もし国会で審議されることになれば、皆さんの指摘する懸念点も改めて子細に説明し、必要に応じて一部修正も含め対応していくことは申し上げるまでもない。
また、その過程においても自民党がしっかりと基本計画や運営、人選等チェック等し続けていかなくてはならないことは申し上げるまでもない。
今週末にはG7サミットが広島で開催される。
G7の中でLGBTに特化した法案を持つ国はない中、日本はややもすると人権に後ろ向きと謂れのない風評被害(批判)に対して、議長国として主体的に岸田首相は「我が国政府・議会は理解増進法案を取り纏めた。日本国内は歴史的に性差に対し鷹揚な文化を形成してきた。しかし、世界の流れを捉え、日本は先駆けて今般このような法案を取り纏めた。文句あるか!」と堂々と主張してほしい。
私が目指してきた真の保守主義とは、日本が培ってきた歴史・伝統文化を大切にする。守るためなら、大胆な改革をいとわないもの。だから日本は長く続いてきた。
そして保守政治が目指すべきは、共通の価値観を持つ国々を中心とする国際協調。世界から信頼される日本を築き、これから世界が向かう未来像を見定め、世界の中で日本が果たすべき役割と責任を果たしていく。